本記事の目次
和食に欠かせない発酵調味料「醤油」。
醤油は、日本の食卓の基本であり、「だし」と並ぶ「旨味」の象徴です。
その香りとコクは、料理全体の格を上げる力を持っています。
しかし、スーパーの棚には様々な価格帯の醤油が並んでおり、本来の発酵醤油とは少し違うものも・・・
選び方を間違えると、せっかくの発酵の力や旨味を逃してしまうことになるので、風味や香り、おいしさ、体へのやさしさを重視するなら、「どの醤油を選ぶか」で日々のごはんの質が大きく変わります。
この記事では、本当に体が喜ぶ「本物の旨味と発酵の力を備えた醤油」を見分けるポイントを分かりやすくまとめます。
① 醤油にも種類がある!まずは「本醸造」を選ぼう
醤油は製法によって大きく3つに分けられます。
| 製法 | 特徴 | 発酵の深さ |
|---|---|---|
| 本醸造 | 大豆・小麦・塩・麹を自然発酵・熟成 | ◎(生きた発酵) |
| 混合醸造 | 本醸造にアミノ酸液などを加える | △ |
| 混合 | 主にアミノ酸液に香料や甘味料を加えたもの | ×(人工調味) |
つまり、「本醸造」と書かれたものが、本来の伝統的な麹菌の力で醸造されている醤油です。
まずはこれを選ぶのが基本!!
さらに「天然醸造」や「長期熟成」と書かれていれば、時間をかけて発酵熟成させた「うま味の濃い」良質な醤油ということです。
「混合醸造」や「混合」は、発酵を待たずにアミノ酸液を加えたり、化学的に製造工程を短縮している可能性があります。
これでは、麹の持つ酵素の力や複雑な旨味が十分に引き出されていません。

② 原材料はシンプルが一番!
良い醤油ほど、原材料はシンプル。
裏ラベル( 原材料名)を見たときに、次のポイントをしっかりチェックして選びましょう。
「大豆(または脱脂加工大豆)・小麦・食塩」これだけが理想です。
大豆や小麦のタンパク質が、麹菌のプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)によって分解され、アミノ酸に変化します。
このアミノ酸こそが、醤油の持つ深い「旨味」成分で、この分解がじっくりと進むことで、天然の旨味を豊富に含みます。
反対に、
「アルコール(酒精)、アミノ酸液、甘味料、カラメル色素、保存料」
などが入っているものは、発酵の力を人工的に再現した醤油風調味料です。
本物の醤油は、極めてシンプルな原料を時間と微生物の力だけで熟成させています。
③ 「大豆の種類」にも注目!
実は、醤油の原料となる「大豆」も品質に大きく関わります。
・丸大豆醤油
→大豆を丸ごと使ったもの。風味・香り・コクが豊かでまろやか。
・脱脂加工大豆醤油
→油分を抜いた大豆を使用。コストは安いが、香りや旨味はやや軽め。
そして味と香りを楽しみたいなら、断然「国産丸大豆醤油」がおすすめです。
パッケージに「丸大豆使用」と書かれているかチェックしてみてください。

④ 醤油の色と味の違いを知ろう
醤油には5つのタイプがあります。
料理の用途や好みによって使い分けると、グッと味が決まります。
| 種類 | 特徴 | 向いている料理 |
|---|---|---|
| 濃口醤油 | 一般的なタイプ。香りとうま味のバランスが良い | ほぼ全料理に万能 |
| 薄口醤油 | 色が淡く、塩分はやや高め。素材の色を生かす | 煮物・だし巻き卵 |
| たまり醤油 | 大豆多めでとろみ・コクが強い | 刺身・照り焼き・肉料理 |
| 再仕込み醤油 | 醤油で再度仕込む贅沢製法。濃厚な旨味 | ステーキ・寿司・刺身 |
| 白醤油 | 麦麹中心で甘みがあり、淡い色 | 吸い物・茶碗蒸し |
本物の発酵醤油は、香り立ちがやさしく、塩味の中にうま味の余韻が感じられます。
⑤ 「火入れ(加熱)」あり・なしの違い
醤油は発酵後に「火入れ(加熱)」して酵素を止めるのが一般的ですが、最近は「生(なま)醤油」や「生搾り醤油」も人気です。
・火入れあり
→香りが安定し、保存性が高い。日常使い向き。
・火入れなし(生醤油)
→酵母や酵素が生きていて、よりフレッシュな香りと風味が楽しめる。
非加熱タイプは冷蔵保存が必要ですが、発酵の力をより実感できます。

⑥ 発酵を止めない保存方法と活用のコツ
せっかく良い醤油を選んでも、保存方法を間違えると風味が落ちてしまいます。
・開封後は冷暗所(できれば冷蔵庫)へ
・光や高温を避け、1〜2ヶ月で使い切る
・小瓶タイプを選ぶと酸化しにくい
発酵醤油は「空気」と「光」に弱いため、開封後の扱いが大事です。
加熱調理に使うのも良いですが、仕上げに加えると香りとうま味が際立ちます。
例えば、
・スープや炒め物の最後に小さじ1を加える
・ドレッシングや漬けだれに生のまま混ぜる
・冷奴や温野菜に「追い醤油」で香りづけ
発酵の香ばしい香りが立ち、少量でも深みのある味に仕上がります。
またせっかく「生(なま)醤油」が手に入っても、煮物や煮魚にどばどば使うとせっかくの酵母や酵素が死活するのでNG!
まとめ
本物の醤油を選ぶコツはたった4つ👇
・「本醸造」「天然醸造」「長期熟成」の表記をチェック
・ 原材料は「大豆・小麦・塩」のみのシンプルなもの
・ 「丸大豆使用」でコクと香りを楽しむ
・ 開封後は冷暗所で早めに使い切る
これだけで、毎日の料理が深みのある味になり、余計なものはいらない味付けに変わります。
醤油は単なる調味料ではなく、日本の発酵文化を味わう入り口。
今日からぜひ、生きた醤油を選んで、発酵の恵みを食卓に取り入れてみてください



