本記事の目次
腸とホルモンは密接に関係しています。
生理前のイライラ、肌荒れ、漠然とした疲れ…。
女性特有の不調は「ホルモンバランスの乱れ」と言われますが、実はその乱れは「腸内環境の乱れ」から始まっていることをご存知ですか？
最新の知見では、女性ホルモン（エストロゲン）の代謝をコントロールする「エストロゲノム（腸内細菌群）」の働きが注目されています。
腸とホルモンの関係－女性ホルモンとセロトニンのつながり
腸内環境は、実は女性ホルモンやメンタルの安定と深く関わっています。
腸は「第二の脳」と呼ばれ、ホルモンや神経伝達物質のバランスを司る重要な臓器。
ここに関しては改めて記事にします。
腸内には「β-グルクロニダーゼ（イントロジェロン）」という酵素を持つ腸内細菌があり、
この酵素がエストロゲン（女性ホルモン）を再活性化して体内に再吸収させます。
女性ホルモン（エストロゲン）は一度肝臓で処理された後、腸に戻されます。
このとき、腸内の特定の菌群（エストロゲノム）が、エストロゲンを再活性化して体内に戻すか、排出するかを決定しています。
腸内環境が悪化すると、エストロゲノムの働きも悪化し、エストロゲンの代謝が滞ります。これが、ホルモンバランスの乱れを引き起こす一因となります。
つまり、腸が乱れると、ホルモンの代謝も崩れやすくなり、PMSや更年期症状が出やすくなるのです。
発酵食に含まれる生きた菌や食物繊維は、善玉菌を増やし、エストロゲノムが正しく働くための「美腸」の土台を作ります。
さらに、幸福ホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の約９０％は、脳ではなく腸で作られています。
腸が整えば、セロトニンがしっかり生成され、イライラ・不安・気分の落ち込みも軽減。
まさに「腸を整える＝女性ホルモンとココロの安定を投じに整える」なのです。
女性ホルモンを整るための整えるための発酵食を具体的に紹介します。
①必須！「自家製麹調味料」（塩麹・醤油麹・甘酒）
麹菌の酵素が消化の負担を軽減し、腸のエネルギー消費を抑えることで、ホルモン代謝をスムーズにする準備を整えます。
特に、麹が生成するビタミンB群は、ホルモンの生成や代謝にも深く関与しています。
市販品ではなく、酵素が活きている「自家製麹調味料（塩麹・醤油麹・甘酒）」を選ぶことが重要！
・甘酒
「飲む点滴」と呼ばれる米麹甘酒は、天然の美容サプリ。
アミノ酸・ビタミンB群・ブドウ糖・酵素が豊富で、腸の善玉菌のエサにもなります。
朝に「豆乳＋甘酒」で作るドリンクは最強コンビで、大豆イソフラボンと甘酒のアミノ酸が相乗効果を発揮し、ホルモンバランスを整えます。
就寝前に温めた甘酒を飲むと、副交感神経が優位になり、眠れる体に。
生理前や更年期に「甘いものがやめられない」時は、白砂糖スイーツの代わりに甘酒で血糖値の急上昇を防ぎ、心のゆらぎも穏やかに保てます。
【甘酒についてはコチラ】
▶甘酒の選び方－【初心者向け】飲む美容液！甘酒はなぜ体に良い？
▶甘酒の作り方―【中級編】おうちで作る発酵美容ドリンクの完全ガイド
・塩麹
塩麹は、酵素がタンパク質やデンプンを分解して消化を助け、代謝を上げ血流を促進します。女性に多い冷えやむくみ、便秘は代謝の低下が原因なので、塩麹を取り入れることで、腸の動きが整い、体を芯から温めてくれます。
・鶏むね肉やブリを塩麹に漬けると、ふっくら柔らかく栄養吸収率UP
・野菜スープに小さじ１加えるだけで、発酵スープに早変わり
【塩麹についてはコチラ】
▶塩麹・醤油麹の選び方－【初心者向け】選び方と「酵素の力」入門ガイド
▶塩麹・醤油麹の作り方－【中級編】スーパーの発酵調味料から、自家製の一歩へ
・醤油麹
醤油麹は、大豆イソフラボン＋麹菌の酵素パワーでホルモンを支える発酵調味料。
大豆のエストロゲン様作用がホルモンのゆらぎをやわらげ、アミノ酸が疲労回復をサポートします。
鉄・亜鉛・マグネシウムなどのミネラルも豊富で、貧血気味・疲れやすい女性にぴったり。
・卵かけごはんに醤油麹を少量混ぜる
・アボカド＋醤油麹＋ナッツで女性ホルモン活性コンボに！
【醤油麹についてはコチラ】
▶塩麹・醤油麹の選び方－【初心者向け】選び方と「酵素の力」入門ガイド
▶塩麹・醤油麹の作り方－【中級編】スーパーの発酵調味料から、自家製の一歩へ
② 腸内細菌のエサになる「発酵漬物」（ぬか漬け・味噌）
ぬか漬けや味噌に含まれる植物性乳酸菌と食物繊維は、エストロゲノムが好む「善玉菌」を増やし、短鎖脂肪酸を生成します。
ぬか漬けは非加熱で食べられるため、生きた菌を直接腸に届けられますし、味噌汁も、火を止めてから味噌を溶くことで酵素を活かしましょう。
【ぬか漬けについてはコチラ】
▶発酵漬物の選び方ー美容と免疫は「植物性乳酸菌」が鍵！
▶ぬか漬け作りー【上級編】自分の菌を育てる「ぬか床づくり」ガイド
▶味噌の選び方－「非加熱」「天然醸造」が鍵！究極の健康効果を持つ味噌の見分け方
▶【完全保存版】手作り味噌の作り方とコツー発酵のプロが教えるおいしく熟成させる秘訣
③発酵食がもたらす「こころ」と「からだ」の変化
発酵食を続けると、「お通じがよくなった」「肌が明るくなった」「イライラしにくくなった」など心身の両面で変化を感じる人が多いです。
腸が整うことでセロトニンが増え、自律神経が安定＝不安や倦怠感が減り、前向きなエネルギーが戻ってきます。
つまり、日々の発酵食は、心と体をつなぐ天然のサプリメントです。
毎日の味噌汁、塩麹で調理した一品、そして甘酒一杯が、ゆらぎやすい現代女性の心と体を内側から優しく包み込んでくれます。
まとめ―発酵でときめく自分を育てよう
腸が整うと、女性は本来の輝きを取り戻します。
つまり、腸は、心・肌・ホルモンをつなぐ、女性の健康の中枢です。
発酵食は、年齢やライフステージにとらわれない「内側からの美しさ」を叶える鍵。
毎日の小さな発酵習慣が、心と体の軸を整えます。
そして発酵を通して「体の中から愛される自分」を育てていきましょう。
